小児科医の勉強会で、福岡教育大の横山先生(心理学)のお話をうかがいました。 現代っ子の生活の特徴として、先生は多くの問題点を指摘されました。
- 食事がおかしい。朝食はファストフードか、まったく抜き。朝食や夕食の時間も不規則。
- 睡眠がおかしい。寝る時間が小学生でも深更になることが多い。その分、朝きちんと起床できないこどもが増えている。
- 遊びがおかしい。年齢の異なるこどもたちと群れて遊ぶ経験 (ギャングエイジ)がない。遊びも知らない。年長児童から年少児童への遊びの継承がなくなった。
- 親になっても子育てがわからない。少子化のため、結婚して育児生活に入る前に、弟妹の世話をした経験がない。
横山先生は福岡市や宗像市で、先生が中心となって実施されたアンケート調査で得られた豊富なデータを使って、非常に分かりやすく説明していただきました。
これを私ふうに考えてみますと、1.~3.は、いつもこの通信でくり返しているように、「食う・寝る・遊ぶ」がおかしくなっている、ということになります。
人間がこどもから大人になるということは、食べて眠って遊ぶことと同義語なのですから、それらがすべておかしくなれば、4.の異常がでてくるのは必然と言えます。
しかし、大変だ、大変だというだけでは何も改善されませんね。
ご家族にとっても、少子高齢化の日本社会全体にとっても、かけがえのない宝であるこどもたちを、困難な育児環境の中で心身ともに健やかに育てていくために、少しでも参考になる知恵がないか、それを皆様といっしょに今年も考えていこうと思います。