寒暖の差のおおきい季節には、暖房器具を多用するため、どうしても室内は乾燥しがちになります。冬は、肌のよわい方にはつらい季節です。 とくに、赤ちゃんや幼児の肌のお手入れでは、成人とは異なる特ちょうがあり、何気なく失敗をくり返していることが多いものです。
赤ちゃんの肌は、建物にたとえれば、外かべのタイルになる、表皮 (ひょうひ)の角質層が非常にうすく、わずかな刺激ではがれやすいのです。 しかも、セメントに相当する脂肪 (セラミド)を作るはたらきが弱いので、ひっかくことや、こすることに対して弱くなります。
少し乾燥すると、すぐに表面がパリパリ。さらにお風呂で、せっけんまみれにしてこすりあげ、もともと少ない脂肪をはがしてしまう…。
もっとひどい結果は、その後のスキンケアで起こります。
カサカサ肌を少しでも早くツルツルにしたいため、軟膏やローションなどをタップリコッテリと、良くスリこんで厚塗りする方が多いのですが、実はこれが事態を悪化させるもと。
赤ちゃんに軟膏を塗るときには、指を往復させてはいけません。 指は1回だけ横に引きます。すりこまないでください。
少量の軟膏を、小指の頭ほど手のひらにとり、それを指で、うすく広げます。あらかじめ、非常にうすい軟膏の膜を作るわけですね。
この膜をそうっと、赤ちゃんの肌に移してあげるのです。
1回の量はできるだけ薄く少量にしますが、年齢が少ないほど、回数は多くします。赤ちゃんですと、毎日5~6回くりかえします。1週間ほど、この方法で実行して、従来の方法と比べてください。