ふくろうブログ

2002.03.01 ふくろう通信

一木こどもクリニック便り 西暦2002年3月(通算63号)

インフルエンザの流行も峠を越えたようです。最近は、嘔吐下痢症、風疹、リンゴ病、それに花粉症の患者さんが多くなっています。そろそろ新緑の季節。眠りから醒めた落葉樹が一斉に芽吹きます。冬が長く感じられた分、春の訪れが待ち遠しいですね。

こどもの病気の診かたと看かた(70)睡眠の質について

春眠あかつきをおぼえず…。昔の人はうまいことを言ったものだなあ、と枕にしがみついてトロトロしながら、あと5分あと1分あと10秒、…ゼロ、とフクロウは毎朝終わりなき戦いをくり返しております。

ところでどのような眠りが良い睡眠かと言いますと…。目覚まし時計が鳴り、「あれっ?ちょ、チョッと待ってよ、今眠ったばかりなのに、おかしいじゃない?ワタシこれから眠るのよ」。しかし、実はすでに朝!

こんなふうに、眠れたという感覚がまるでない睡眠、これこそが極上の眠りですね。眠った感覚がなくても、疲れはとれています。

ところが、「おっ、もう朝?…いやまだ午前2時か、いやア儲かった、まだまだ眠れる…。ズーズー。おっ、今度は朝だな、ああっまだ午前4時、これはボーナスかよ、ではもう一眠り…、グーグー。ん?…おっ、ついに6時半。企業戦士ガンダムいざ出陣…。今日も元気に、オッハー!」

こういう人は寝ては醒めての繰り返しで、まとまった睡眠が取れていない可能性があり、長くベッドにいる割には疲れがとれません。

朝からきつい、昼ごはんの後に必ず眠くなる、何かすると眠くなる。
こういう人も睡眠の質を見直す必要があります。人生三分の一は眠って過ごすのですから、心あたりのある方は春の間に工夫をしてみましょう。

こどもの病気の診かたと看かた(71)こどもの薬物療法…の夢

大分県日田市に、今は観光名所になっている、古い薬局があります。
太平洋戦争が終わる頃まで、同店が販売していた日本丸(にほんがん)という薬のうたい文句は、飲んだ、寝た、起きた、治った!

私もお薬を処方するときは、常にこの言葉を念頭においているのですが。

ここで、ようやく目が覚めた…。あほな夢でした。春らしい。

こどもの病気の診かたと看かた(72)こどもの病気についての本

家庭の医学百科や育児書には、こどもの主な病気や症状の説明が詳しく書かれています。ところがいざ病気をすると、あまり役に立ちません。一番知りたいこと、急いで受診すべきか、一晩か数日くらい様子を見ても良いのか、という“判断と意思決定”に役立つ情報は少ないのです。

小児科へ行く前に 子どもの症状の見分け方 
母親と医者でつくった わかりやすくて役立つ 子ども医学書
ジャパンマシニスト社刊 日本語版監修 山田真 定価2300円+税

本書は、一児の母親である女性が、小児科開業医と共同執筆したこどもの医学書です。日本語版では、小児科医の山田さんが、わかりやすく解説をつけて、わが国の実情に合うように工夫された、読みやすい本です。

あとがき

ほんとに毎朝眠いですね。ふくろうだから昼間眠いのは当然として、何だか眠り病にかかったみたいです。花粉症の薬で眠いのか、気合不足で眠いのか、子どもの頃に睡眠不足だったせいか、他にすることがないから眠いのか?ひねもすのたりのたり…。ファあ…。さてこれから本格的な春。皆様も花粉症にご注意を。ヤツは突然くるのですよ。

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